洗い物をしながら、言葉が一つの文にまとまっていく
夕飯の片付けが終わらないまま、キッチンに立っていた夜、リビングでは彼がソファでスマホを見ていました。今日は疲れていること、食器を手伝ってほしいこと、今話しかけていいのか。三つが一度に頭の中で重なって、「なんで座ってるだけなの」という一文になりかけます。口に出す前に、飲み込みました。責めたいわけじゃないのに、そのまま言うと責める言い方になりそうだったからです。
責めたくないから、黙る方を選んできた
あの夜、言葉を飲み込めたのは、相手との関係を壊したくなかったからです。ただ、黙ったままでいると、疲れも、お願いも、確認したい気持ちも、結局そのままになってしまいます。一文に全部詰め込もうとするから、強くなってしまうだけかもしれません。
その夜は、「今日は少し疲れてる」「夕飯のあと、食器をお願いしたい」「今、お願いしても大丈夫?」と、三つに分けて言葉にしました。一文に全部詰め込みそうになった気持ちを、三つの短い文に分けただけです。